老人の奏でるバイオリンに合わせて、洗面器の上で蚤がダンスを踊っています。蚤は気まぐれで、すばしこいだけに、放っておくとどこへ跳んでいくか分かりません。

どうして、老人は洗面器の中で蚤にダンスをさせることができるのでしょうか？

老人はゴザの上に蚤を並べて、一定の高さのところに板を置く。こうすると蚤は跳びはねる度に板にぶつかるのですが、何千回、何万回とやっても同じことの繰り返しです。

そうする内に散々痛い目にあった蚤は、決して板の高さ以上には跳びはねなくなります。
洗面器の上であたかもバイオリンの調べに合わせて踊っているように見えますが、実は蚤の悲しい姿なのです。

人間の能力も、押えてばかりいたのでは、やる気が失せて低いレベルに留まってしまいますね。