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第1回 左手に夢と希望、右手に電卓

代表取締役 青木 正紀

このコラムでは、私が思っていることやアオキの経営の拠り所にしていることなどをお伝えしていきたいと思います。

私が社長になって、今年でちょうど25年になります。地域や社会、お客さま、お取引き先からいただいた厚いご支援、そして社員の皆さんの並々ならぬ尽力のおかげで、着実に成長を続けてきました。改めて、感謝いたします。本当にありがとうございます。

私は社長になる前からもこの会社の経営に携わってきましたが、これまで経営者として、何をよりどころにしてきたのかを考えてみました。

先日、今年発行される130周年記念誌のインタビューがあり、複層ガラスの工場建設についての話が出ました。資本金の5倍を超える投資案件です。ライターさんから、「そんな多額の投資をするに心配はなかったのですか?」と質問されました。
確かに、アオキとしては莫大な先行投資です。経営者の中には、二の足を踏む方もいらっしゃるかと思いますし、それにメーカーからも賛成されませんでした。でも、私には勝算がありました。

その頃の茨城県の複層ガラスの普及率は20%程度で、マーケットとしては、大きくはありません。しかしこの商品は急激に成長するという確信を持っていました。それに地元で製造することで、短納期でお客さまにお届けできるだけでなく、低コストも実現できる。そのように分析すると、2~3年でペイラインに乗せることができると計算しました。採算面で充分に見込めたのです。

もう一つ重要なことがありました。それは、社員に「武器」を持たせてあげたかったのです。当社で製造することによって、低コスト・短納期という大きな競争力を得られます。価格競争に疲れきっていた社員に、夢と希望を与えることができる。そう考えると、何が何でも成功させようと、踏み切ったのです。

そして社員の皆さんの奮闘努力で、今ではアオキの大きな事業の柱に成長しました。この複層ガラス製造への進出を振り返って、自分の経営思想と言ったら大袈裟ですが、経営の指針というものを改めて知ることができました。

経営というのは、電卓を使って採算性(儲け)を判断するだけでなく、社員に夢や希望を持ってもらうためにやっているものだと。格好よく言えば、渋沢栄一さんの「論語と算盤」ではないですが、「左手に夢と希望、右手に電卓」。この言葉が当てはまるのではないかと思っています。

これからも、時には相反するこの二つを軸にしてアオキの経営を進めていきたいと考えています。